サービス業のキャリアの描き方
例えば、長くサービス業に携わって来たとします。その際、自分のキャリアを考える時に接客経験しかないと考えるべきではありません。キャリアは職種単位で見るのではなく、業務単位で考えます。つまり、サービス業であれば、接客、レジ作業、シフト管理、発注や納品、電話受付け、顧客管理、店内レイアウトなどが主な業務で、経験といえます。
実際には他にもあるでしょうが、それでも接客以外に多くの業務が含まれています。人が多く勤める職場であれば、シフト管理の重要性も大きくなってくるでしょう。つまり、職種が変わっても、実は業務的に似た仕事が含まれていたりして、全くの初心者に逆戻りしてしまうわけではないのです。
キャリアの描き方としては、ある年齢の時に迎えたい自分の理想像が明確であれば、そのプランも立てやすくなります。自分の店を持ちたいと目標があるとしたら、税務面の知識や、飲食なら衛生管理者などの資格に加えて料理や酒に関する知識が必須となり、もし今の仕事がサービス業ならここに挙げた項目は重ならないので、どこかで軌道修正をする必要があります。
もし、飲食店ではなく小売業であればスキルはもっと重複するので、起業の仕方や運転資金などがあれば夢は叶うでしょう。
このように、今の自分は何が出来るのか把握して、将来はどんな人になりたいかを見据えれば、補う項目がはっきりします。また、不足したスキルを習得するのに適した職業があれば、先にその職を経験してみるのもキャリアの描き方として悪くありません。同じ接客業でも、例えばホテルマンや客室係りを経験すると、マナー、英語、文化や習慣などの知識を得ることができるので、描くキャリアに違いがでてくることでしょう。